業務でEVを運転する人の4割が疲労軽減を実感、最大の不安は「バッテリー切れ」──EV利用実態調査【自社調査】
結論(2026年9月時点):2025年11月に実施した自社調査(業務でガソリン車・ディーゼル車などの従来車両からEVに乗り換え、業務でEVを日常的に運転している人298名対象)によると、従来の車両と比べた疲労・ストレスの変化は「変わらない」(32.5%)が最多だったものの、「大幅に減った」(9.4%)「やや減った」(31.2%)を合わせると40.6%(n=298)が疲労やストレスの軽減を実感しています。理由は「給油所に行く手間がなくなったから」(51.2%)「スムーズに加減速できるから」(43.0%)が上位でした。一方で、業務でEVを運転する際の不安の1位は「バッテリー切れの不安」(52.7%)、最も大きな課題は「充電スタンドの不足」(23.2%)という結果になりました。今後も業務車両はEVが良いと考える人は73.8%にのぼります。
本記事では調査結果の詳細と、そこから見えるEVドライバーの実感・不安を整理します(本調査は自己申告に基づくアンケートであり、比較対象の「従来の車両」の車種はガソリン車・ディーゼル車等を含み限定していません)。
目次
1. 調査の背景:EV化が進む商用車と「運転する人」のリアル
カーボンニュートラルへの取り組みが進む中、物流や営業活動を支える車両のEV化が急速に広がっています。EVならではの静音性や加速性能がドライバーの負担を軽減し「働きやすさ」につながるという期待がある一方、航続距離や充電インフラへの不安が新たなストレスを生んでいる可能性も指摘されています。企業の環境対応と、現場で働く人の労働環境。この両面からEVを評価するには、実際に日々運転しているドライバーの声が欠かせません。そこで、商用EV・充電インフラの導入支援を専門に行う株式会社CUBE-LINXは、業務でEVを日常的に運転している人を対象に「業務でEVを運転する人のEV利用実態と意識に関する調査」を実施しました(プレスリリース全文)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査期間 | 2025年11月20日〜11月25日 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査対象 | 業務でEVを日常的に運転している人(20代〜50代の男女) |
| 調査人数 | 298名 |
| モニター提供元 | RCリサーチデータ(調査会社) |
2. 従来の車両でのストレス・疲労点:トップは「給油所へ行く手間」
業務でEVを日常的に運転している人に、これまでに運転してきた従来の車両での業務においてストレスや身体的な疲労を感じた点を尋ねたところ(複数回答可)、次の結果となりました。
| 順位 | 回答 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 給油所へ行く手間や給油作業 | 40.9% |
| 2位 | メンテナンスの手間 | 37.6% |
| 3位 | エンジンの騒音や振動 | 31.5% |
| 4位 | アクセル・ブレーキ操作による足の疲労 | 29.2% |
| 5位 | 排気ガスの臭い | 27.5% |
| 6位 | 車両の振動による身体への負担 | 21.8% |
| – | その他 | 2.0% |

最も多かったのは「給油所へ行く手間や給油作業」で40.9%、僅差で「メンテナンスの手間」が37.6%と続きました。エンジン車特有の日常的な作業や身体的負担が、業務ドライバーのストレス・疲労の主な要因になっていることがうかがえます。
3. EV運転による疲労・ストレスの変化:4割以上が「軽減」を実感
業務でEVを運転するようになり、従来の車両と比較して業務における疲労やストレスがどのように変化したかを尋ねたところ、次の結果となりました。
| 回答 | 割合 |
|---|---|
| 大幅に減った | 9.4% |
| やや減った | 31.2% |
| 変わらない | 32.5% |
| やや増えた | 18.5% |
| 大幅に増えた | 8.4% |

「変わらない」が32.5%で最も多い回答となったものの、「大幅に減った」と「やや減った」を合わせると40.6%に達し、業務でEVを日常的に運転している人の4割以上が、従来の車両に比べて疲労やストレスが軽減されたと感じていることがわかりました。一方で「やや増えた」「大幅に増えた」を合わせた26.9%も一定数存在しており、EVへの適応度合いには個人差があることもうかがえます。
4. 疲労・ストレスが減った理由:「給油所に行く手間がなくなった」「スムーズな加減速」
従来の車両と比較して疲労やストレスが減ったと回答した人(n=121)を対象に、その理由を尋ねたところ(複数回答可)、次の結果となりました。
| 順位 | 回答 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | 給油所に行く手間がなくなったから | 51.2% |
| 2位 | スムーズに加減速できるから | 43.0% |
| 3位 | 排気ガスの臭いがしないから | 40.5% |
| 4位 | 走行中が非常に静かだから | 39.7% |
| 5位 | 車体の振動が少ないから | 34.7% |
| 6位 | メンテナンスの手間が省けたから | 27.3% |

最も多かったのは「給油所に行く手間がなくなったから」で51.2%、次いで「スムーズに加減速できるから」が43.0%でした。日常的な給油作業からの解放と、EV特有の運転特性の両方が、疲労軽減の実感につながっていると考えられます。
5. 業務でEVを運転する不安・困りごと:最大は「バッテリー切れの不安」
業務でEVを運転することについて、不安や困ることを尋ねたところ(複数回答可)、次の結果となりました。
| 順位 | 回答 | 割合 |
|---|---|---|
| 1位 | バッテリー切れの不安 | 52.7% |
| 2位 | 充電ステーションが見つかりにくいこと | 45.0% |
| 3位 | 充電待ち時間が発生すること | 43.3% |
| 4位 | 充電計画の煩雑さ | 25.5% |
| 5位 | 業務スケジュールへの制約 | 23.8% |
| – | 特に不安や困ることは無い | 4.4% |

最も多かったのは「バッテリー切れの不安」で52.7%、次いで「充電ステーションが見つかりにくいこと」45.0%、「充電待ち時間が発生すること」43.3%と、上位3つすべてが充電インフラに関する不安で占められました。「特に不安や困ることは無い」はわずか4.4%にとどまり、業務でEVを運転する人のほとんどが何らかの充電関連の不安を抱えていることがわかります。
6. 最も大きな課題は「充電スタンドの不足」
調査の最後に、業務でEVを運転することについて最も大きな課題だと感じることを尋ねたところ、次の結果となりました。
| 回答 | 割合 |
|---|---|
| 充電スタンドの不足 | 23.2% |
| 充電待ちの発生 | 18.8% |
| 充電時間の長さ | 18.5% |
| 航続距離の短さ | 16.1% |
| 充電計画の策定 | 12.1% |
| 故障時の対応 | 8.7% |
| 特に課題は無い | 2.3% |
| その他 | 0.3% |

最多は「充電スタンドの不足」で23.2%、僅差で「充電待ちの発生」18.8%、「充電時間の長さ」18.5%と続き、いずれも充電インフラの量・利便性に関わる課題です。前章の不安・困りごとの結果とあわせて見ると、業務でEVを運転する人の不安・課題は「バッテリー切れ」「充電スタンドの不足」「充電待ち・充電時間」という、充電インフラの整備状況に集約されていることがわかります(EV充電器の選び方はこちらの記事で解説しています)。
今後も業務で使用する車両はEVが良いと思うかを尋ねた設問では、「とてもそう思う」29.9%、「どちらかといえばそう思う」43.9%を合わせて73.8%が肯定的な意向を示しており、EV自体への評価は高いものの、その評価を支えるためには充電インフラの整備が欠かせないという構図が見えてきます。本調査は充電環境の整備そのものの効果を検証したものではありませんが、一般に拠点や経路上の充電環境を計画的に整えることは、ドライバーの不安軽減につながると考えられます。
7. よくある質問
Q. 業務でEVを運転すると本当に疲労やストレスが減るのですか?
A. 今回の調査では、業務でEVを日常的に運転している人の40.6%(n=298)が、従来の車両に比べて疲労やストレスが軽減されたと回答しています。主な理由は「給油所に行く手間がなくなったから」「スムーズに加減速できるから」でした。ただし「変わらない」との回答が32.5%と最も多く、感じ方には個人差があります。
Q. 業務でEVを運転する人が感じる最大の不安は何ですか?
A. 「バッテリー切れの不安」が52.7%で最多、次いで「充電ステーションが見つかりにくいこと」45.0%でした。最も大きな課題としても「充電スタンドの不足」が23.2%で1位となっており、充電インフラに関する不安・課題が中心です。
Q. 業務でEVを運転する人の不安を減らすにはどうすればよいですか?
A. 今回の調査では、不安の上位が「バッテリー切れ」「充電ステーションの少なさ」「充電待ち」と、いずれも充電インフラに関するものでした。一般論としては、自社の運行ルート・拠点ごとに必要な充電回数や時間帯を洗い出したうえで、拠点や経路上に十分な充電設備を計画的に整備することが、これらの不安を減らすうえで有効とされています。個別の導入計画については専門家にご相談ください。
8. まとめ
- 業務でEVを運転している人の40.6%(n=298)が、従来の車両に比べて疲労やストレスが軽減されたと実感
- 疲労・ストレスが減った理由は「給油所に行く手間がなくなった」(51.2%)「スムーズに加減速できる」(43.0%)が上位
- 業務でEVを運転する不安の1位は「バッテリー切れの不安」(52.7%)、最も大きな課題は「充電スタンドの不足」(23.2%)
- 今後も業務車両はEVが良いと考える人は73.8%と高評価だが、その評価を支えるには充電インフラの整備が課題
バッテリー切れの不安や充電スタンドの不足は、自社拠点への充電設備導入によって軽減できる場合があります。CUBE-LINXの「商用EV・充電器導入支援サービス」では、導入計画の策定から、充電量やコストを最適管理するエネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入、運用分析までをワンストップで支援しています。商用EV・充電インフラ導入のご相談はこちら。
関連する調査記事として、改正物流効率化法への対応実態調査の記事、商用車の運用コストに関する実態調査の記事もあわせてご覧ください。
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